ここでは、訪問先で利用者様から暴言や暴力をふるわれたときの対処法についてまとめました。
利用者様が興奮してきたらまずは距離をとる
暴言や暴力を振るわれたとき、まっさきにやるべきことは相手と距離を置くことです。
興奮状態の利用者様に近づけば、よけいに被害が増えるリスクがありますし、あってはならないことですが、自分も興奮してしまい、手が出てしまうかもしれないからです。
距離をまずとってから、利用者様へやさしく声をかけてなだめつつ、手に負えない状態なら応援を頼むのが得策です。
暴言に対して「○○なんですね」と応対し、利用者様が言った言葉を噛み下して復唱することで、気持ちが落ち着いてくることもあります。
利用者様の気持ちになって考える
利用者様が暴言や暴力をふるう理由は、認知症の進行や、思うように動かない身体にイライラが募っているなど、さまざまです。
突然、自分の生活に他人(ヘルパー)が入ってきて、身体をみられたり、排せつ介助などお世話をされることに抵抗を感じる方は少なくありません。
たくさんの利用者様とかかわる私たち訪問ヘルパーにとっては、介護はお仕事として当たり前の行為と捉えていますが、利用者様の多くは好きで介護サービスを受けているわけではありませんので、決して「当たり前」にはなりません。
暴言や暴力行為は決して容認してはいけませんが、利用者様の理不尽な振る舞いの陰には、やるせない思いや憤りがあるんだということは、私たちヘルパーは忘れてはならないですね。